最近、PICOの仕事の中でこんなご依頼がありました。
PICOご利用されているお客様から、
「顧客情報が紙の書類しかなく、またカレンダーアプリに情報が全部入っているので、整理してデジタル化したい」
という相談を受けたのです。
たびたび現場では、報告書や請求書、見積書などが紙で管理されています。
しかもその量は、1,000枚以上。
これをすべて手入力するのは現実的ではありません。
そこで今回は、AIを使って顧客データを作る仕組みを作ってみました。
Gemini AIでOCR(手書き文字読み取り)
今回使ったのは、GoogleのAIである Gemini です。
PDFをページ単位で画像に分割し、その画像をGeminiに読み取らせます。
例えば、以下のような情報です。
- 顧客名
- 住所
- 電話番号
- 伝票番号
- サービス内容
- 金額
最近のAIのOCRは本当に驚くほど精度が高くなっています。
ただし、最初からうまくいかない
AIが読み取ってデータ化してくれる!と喜んだの束の間、かなり間違えます。
特に日本語の手書き文字は、漢字・ひらがな・カタカナもあって、書く人の癖もあり、間違えも起きやすいようです。
AIが読み取ったものをある程度プログラムで質を担保する必要があります。
まず、顧客データは会社にとって重要な情報なので、必ず人の目で確認する必要があります。
そこで、お客様が原本画像を見ながら、AIの読み取り結果を確認・修正できるUIを作りました。
画面はシンプルで、
◾️左側
AIが読み取った顧客データ(編集可能)
◾️右側
元の書類画像
という構成です。
(下記の画像の内容はダミーデータです)

Enterキーや矢印キーで次のページへ進めるようにして、できるだけスムーズに確認作業ができるようにしました。
住所データも整理する
今回の作業では、住所データも整理しました。
Googleには、住所から
- 建物名
- 緯度・経度
などを取得できるAPIがあります。
これを使うことで、住所を整えながら位置情報データも同時に作成できます。
PICOでは施工履歴を地図と結びつけて管理できるようにしたいので、この段階で緯度・経度も整理しています。
カレンダーにある情報もデータにできる
今回の作業を進める中で、もう一つの依頼である「カレンダーアプリからのデータ抽出」がありました。
顧客情報の一部が、カレンダーアプリの予定として管理されていたのです。
訪問日や施工予定がカレンダーに入っているものの、それを顧客データとして一覧化することができない状態でした。
最近はこうしたアプリも、プログラミングを使えば情報を取り出すことができるようになっています。
そのため、カレンダーの情報も含めて顧客データとして整理することが可能になりました。
紙の書類、カレンダー、Excelなど、バラバラに存在している情報でも、少し工夫すれば一つのデータとしてまとめていくことができます。
スキャナーは本当に便利
紙の書類をデータとして活用するには、まずスキャンすることが必要になります。
最近のスキャナーはとても性能が良く、紙の書類をまとめてPDF化する作業もかなり簡単になっています。
個人的には ScanSnap がとても好きで、普段からよく使っています。
大量の書類を一気にスキャンできて、PDF化まで自動でやってくれるので、紙の整理がかなり楽になります。
紙の書類をデジタル化していくには、まずスキャンすることが第一歩になります。
もしまだスキャナーを使っていない場合は、一度試してみるとかなり便利だと思います。
技術構成
今回の仕組みは、ほぼすべてGoogleのサービスで構築しています。
- PDF処理:PyMuPDF(Google Colab)
- OCR:Gemini 2.5 Flash
- データ保存:Google Sheets
- 確認UI:Google Apps Script
- ファイル管理:Google Drive
紙からでも始められる
システム導入の話をすると、
「うちはまだ紙なので…」
と言われることがよくあります。
でも実際には、紙からでも始めることはできます。
AIを使えば、大量の帳票から顧客データベースを作ることも現実的になってきました。
今回の取り組みも、PICOに顧客データを取り込むための準備の一つです。
まずは貴社のお困りごとをご相談ください。
トライアンドエラーで、「こうしたらいいのでは」が生まれてきます。
色々試しながら、最適解を一緒に見つけていけたらと考えています!
