DXとは?今こそDXを推進すべきメリット3つ+α

DXとは?今こそDXを推進すべきメリット3つ+α

コラム

2025/2/17

こんにちはCOMOの海田です。
少しずつ春めいた予兆を感じ、嬉しいような、花粉が怖いような毎日ですが
皆様はいかがお過ごしでしょうか。
今回はDX化についてまとめましたので、最後までお読みいただけますと幸いです!

毎日忙しい中で、DXを進める余裕がないと感じていませんか?新たなことを始めるのは労力のかかる本当に大変な事です。どこから手をつけたらいいか、担当は誰にするか…日々の業務の傍らDXの道筋を立てるのは容易ではありません。本コラムではDXをお考えの方に向けて必要な情報をお伝えして参ります。最後までお読みいただき、少しでも皆様のお力になれれば幸いです。

DX推進の障害とその突破方法

DXとは何か?DX化を推進する際の障害とその解決策について簡潔に解説して参ります。

1-1 DXとは?基本概念とその影響

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは単に業務をデジタル化するだけでは無く、デジタル化することで効率・生産性を上げ、得られた情報を蓄積・分析し、会社の競争力を高めていくことを指します。また人手不足の深刻化により企業活動の維持が困難となることも懸念されるなか、DXの取り組みは人手不足の解消や、持続可能な社会の構築に寄与することも期待されています。そのため、DX化の遅れは会社にとって、ひいては日本全体の経済に悪影響を及ぼす可能性があるのです。

1-2 貴社はどこに位置してますか?:日本の中小企業のDX取り組み状況

日本の企業は、日本は政府の取り組みの遅さや保守的な企業体質、人材不足など複合的な要因によりDXへの取り組みが遅れています。図1は中小企業約5000社を対象にDXについて聞き取りを行った結果になります。これを見ると日本の中小企業のDXへの取り組みは、ここ数年で進んではいるものの、初歩的な取り組みにとどまっている企業も多く、まだまだ途上段階であるとわかります。

図1日本の中小企業約5300社を対象とし、2019年から2023年にかけて聞き取ったDXへの取組状況の結果の棒グラフデジタル化への取り組みを4段階に分けた説明の図

1-3 経営者が直面するDX推進における障壁とは?

では実際に取り組みを始めている企業で課題に感じていることは何だと思いますか?図2を見ていただくとわかるように、どの取り組み段階においても費用や人材不足が挙げられています。

図2日本の中小企業経営者がDXを進める上で何を課題と感じているかの聞き取り調査の結果の棒グラフ

システム開発は、自社開発か外注かによって大きく異なり、特に自社開発では開発コスト・人材確保・技術選定が大きな課題となります。初期投資が大きく、開発後も運用・保守のコストがかかるため、単なる開発費だけでなく長期的な負担も考慮する必要があります。さらに、専門知識がなければ開発の進行自体が難航することもあり、DXを推進したくても人材不足と高額な投資負担が障壁となり、計画が頓挫するケースも少なくありません。

いざ取り組もうと考え始めても費用負担は大きい、頼れる人材がいないのではどうしたらよいかわからなくなって当然です。

1-4 DX推進の壁を乗り越える!!課題解決のための実践的アプローチ4つ

従業員の中にデジタルに長けた人物がいなくても大丈夫です。外部に依頼したり既存のシステムを導入するなどいくらでも解決策はあります。国を挙げてDX推進に取り組んでいるので、補助金や支援策※もありますので、大いに活用し、無理なく進めていくことが大切です。

①外部のリソースの利用

デジタル化の計画や実行支援をおこなってくれるITコンサルタントに依頼したり、フリーランスや契約社員を雇用しプロジェクトベースでシステム開発やデータ分析を依頼することができます。プロジェクトには課題もつきものなので、誠実かつ柔軟に対応してくれる信頼できるパートナー選びが大切です。

②既存社員のスキルアップ

デジタル知識を学ぶためのオンラインの研修プログラムでは初心者向けのものからプログラミングやデータ解析まで幅広く学ぶことができます。外部のセミナーなどに参加させ、最新の技術トレンドを知ることもいいですね。大切なのは継続的なサポートと評価を行い、社員のモチベーションを高め、成長を後押しすることです。

③フリーランスの活用

必要な時期に必要な人材をフリーランスで雇用し、プロジェクトベースでDXを推進する方法もあります。信頼に足る人物なのかの判断が重要、トラブルなどで長期にわたると費用面で経営に負担になるなどの側面もあります。

④システムの導入

クラウドサービスや低コードツールを導入することで、業務システムの構築やプロセスの自動化を行うこともできます。とはいえある程度のデジタル知識は必要ですし、細かなカスタマイズが必要な場面で躓く可能性もありますので、念入りな下調べが必要です。

1-5 中小企業のデジタル化を支援する政府の支援策

諸外国に比べデジタル化の遅れが指摘されていた日本ですが、ここ数年デジタル庁を新設するなど本腰を入れてきています。中小企業のDXも推進しており補助金や支援を受ける事ができます。

サービス等生産性向上IT導入支援事業

中小企業省力化投資補助事業

DX投資促進税制

デジタル化推進ポータル

※期限の間近な事業や、今年度の施策が開始されていないものもありますのでご注意ください。

DX推進の実例

DX推進を成功させる企業もあれば、中には思うように成果を上げられないケースもあります。ここでは成功例と失敗例を取り上げ、どのような要因でそうなったか分析します。

2-1 DX成功事例:業務効率化と競争力強化を実現した企業

①清掃業

現場作業員がスマートフォンを使って進捗を管理できるアプリを導入。作業員はアプリに作業内容を入力することで、現場ごとの作業進捗や終了時刻が自動で記録され、管理者はリアルタイムで状況を把握できるようになりました。作業の漏れや遅れを防止し、効率的な業務管理が実現。従業員の作業の透明性が高まり、顧客に対しても迅速な報告が可能になりました。

②建設業

プロジェクト管理ツールを導入。このツールを使うことで、施工管理者が現場の進捗状況や問題点をリアルタイムで確認でき、効率的にリソースを調整できるように。また、ドローンや3D測量技術を活用して、建設現場の状況をデジタルで可視化し、設計ミスやリスクを事前に予測できるようになりました。

③介護業界

介護記録のデジタル化を実施。利用者の健康状態やケア内容をリアルタイムで記録できるようにしたことで、従業員は手書きでの記録作業を削減し、作業効率が大幅に向上しました。また、介護記録を一元管理することで、情報の共有がスムーズになり、施設間での連携が強化されました。

④PCO業(スウェーデン)

AI技術とロボット技術を活用。AIを使って害虫発生の予測を行い、天候や地域ごとのデータをもとに、どの時期にどの害虫が発生するかを予測します。これにより、事前に適切な対策を講じることができ、害虫問題に迅速に対応できるように。さらに、一部の施設では、AIを搭載したロボットが害虫を自動で探し出し、駆除作業を行うシステムを導入。人手を必要とせず、効率的に駆除が行えるため、作業時間やコストの削減にもつながりました。

2-2 DX失敗事例:反面教師にすべき3つの事例

事例1

外部にシステムを依頼し導入したが従業員へのトレーニングが不十分であったり、現場の実際の作業フローに適応していなかったことが原因でせっかく導入したシステムを使いこなせず、結局元の紙ベースの管理に戻ってしまった。

→システム制作を外部に依頼する際は、業務を十分理解しているか、従業員へのトレーニングや継続的なアフターケアもやってくれるのか、確認しておくことが重要です。

事例2

AIをつかって顧客対応を自動化したが複雑な案件やクレームが多く発生し、顧客満足度が低下した。

→サービスの細かいカスタマイズが必要な場面では自動化は適さないケースもあります。

事例3

最新の業務管理システムとデジタルマーケティングツールを導入したものの、費用が予想以上にかかり、結果的に集客数の増加や業務効率化が十分に実現できず経営を圧迫した。

→最初の要件定義が不明確であったり仕様変更に費用が追加されていく場合があります。また運用サポートやバージョンアップにも追加費用が発生する事があります。見積もり段階で詳細な合意を得ておくことが非常に重要です。

今こそDXを推進するべきメリット3つ+α

・従業員の働く環境の改善

スケジュール管理やデジタルリポートなどにより作業効率が向上し、作業の可視化、進捗の共有ができることで調整や協力がしやすくなります。またクラウドシステムを利用する場合は業務の一部がオフィス外でも対応できるようになるので、ワークライフバランスの向上が期待できます。

・業務効率の向上によるコストの削減・売り上げの増加

手作業での作業に比べ作業時間の短縮が見込まれ、人件費の削減が期待できます。また作業効率が上がることで1日に対応できる顧客数が増えれば売り上げの増加も期待できます。

・顧客満足度の向上・属人性の解消

顧客からの依頼内容や対応履歴をデジタルで把握できるため、顧客それぞれのニーズに合わせた対応を担当者以外の従業員でも迅速に行うことができます。

+α 様々な公的支援

政府はDX推進のために様々な施策を強化しています。せっかくの補助を使わない手はないのではないでしょうか。せっかくの施策も知らないままでは使えません。アンテナを張り巡らせ、情報を収集することも大切です。

今こそDXしませんか

ここまでお読みいただきありがとうございます。

日々の業務で忙しい中、新しい1歩を踏み出すのは難しいことです。DXを推進するには今までの業務内容ややり方を新しい手法に変える必要も出てくるかもしれません。

しかし、変革の先にはより競争力を高め未来を生き抜く貴社の姿があります。

私たちは貴社のDX化のプロセスを全面的にサポートし、伴走します。